
コラム
アレスシックイのデメリットと評判|漆喰塗料を施工する塗装店が本音で解説
「アレスシックイ」は、関西ペイントが販売している漆喰塗料です。本物の漆喰のような風合いをローラーや刷毛で手軽に出せるため、リフォームで壁の雰囲気を変えたい方に人気があります。この記事では、実際にアレスシックイを施工している塗装店の立場から、メリットだけでなくデメリットや、お客様から実際にいただく評価まで正直にお伝えします。
アレスシックイとは|塗料で仕上げる漆喰の壁
アレスシックイは、消石灰を主な原料とする「消石灰系仕上げ材」です。日本の伝統的な壁材である漆喰の良さはそのままに、左官仕上げでは難しかった施工のしやすさとコストの面を改良した製品です。
- 漆喰成分が90%以上:塗料でありながら、漆喰とほぼ同じ性質を持つ
- 刷毛・ローラーで塗れる:左官職人のコテ仕上げが不要で、乾きも早い
- 内装・外装の両方に使える:内部用と外部用があり、新築・リフォーム・リノベーションに対応
- 有機溶剤を含まない:施工中も施工後も、においや有害物質の心配が少ない
内装では、コンクリート、モルタル、石膏ボード、ビニールクロスの上などに、外装では漆喰の壁、コンクリート、モルタルなどに塗ることができます。
アレスシックイのメリット|漆喰ならではの機能
アレスシックイの機能は、原料である消石灰の性質から生まれています。消石灰は強いアルカリ性で菌が繁殖しにくく、表面に小さな穴(細孔)がたくさんあるため、においの成分や湿気を吸着します。
機能 | 内容 |
|---|---|
消臭 | ペット、トイレ、タバコ、カビ、生ごみなどの生活臭を吸着する |
抗菌・抗ウイルス | 細菌やウイルスが増えるのを抑える |
有害物質の吸着 | シックハウスの原因になるホルムアルデヒドを吸着・分解する |
調湿 | 湿気の多いときに吸い、乾燥したときに放出する |
アレスシックイのデメリット
メリットの多い塗料ですが、施工する前に知っておいていただきたいデメリットが3つあります。
1. 手垢などの汚れがつきやすく、落としにくい
本物の漆喰と同じく、表面に細かい穴があるため、手垢や汚れが染み込みやすく、ついた汚れを拭き取るのは困難です。スイッチのまわりや、お子さまが触る高さの壁、廊下の角などは特に汚れが目立ちます。汚れが気になる場所には、専用の汚れ防止クリヤーを上から塗ることを検討してください。
2. クロス(壁紙)や一般的な塗装より費用が高い
左官職人が仕上げる本漆喰よりは安く済みますが、ビニールクロスや一般的な内装用塗料と比べると費用は高くなります。
仕上げ | 費用の目安 |
|---|---|
本漆喰(左官仕上げ) | 高い |
アレスシックイ | 中間 |
ビニールクロス・一般的な塗装 | 安い |
3. クロスに比べて傷やひびが入りやすい
塗り壁なので、家具をぶつけたときの傷や、下地の動きによる細かいひびが、クロスに比べて出やすくなります。補修は部分的に塗り直すことで対応できますが、まったく同じ風合いに戻すには手間がかかることがあります。
実際の評判|施工後にいちばん喜ばれるのは「見た目」
アレスシックイは消臭や抗菌などの機能を多くうたっていますが、施工後にお客様からいちばん評価をいただくのは、実は見た目の美しさです。
漆喰の表面は光をやわらかく乱反射させるため、部屋全体が上品で落ち着いた印象になります。一般的な塗料やクロスでは出しにくい、きめの細かい質感です。和室との相性はもちろん、無垢材の床や腰壁を使った洋風の住まいにもよくなじみます。実際に、無垢材の床と腰壁の洋室で壁と天井に施工し、とても喜んでいただいたことがあります。


施工事例:北欧調の子ども部屋(静岡市清水区蒲原K様邸)




壁やふすまの汚れが目立ってきたことから、塗り替えをご依頼いただいた事例です。「北欧調の雰囲気が好き」「小さなお子さまが使う部屋」というご要望をうかがい、天井と壁はアレスシックイの白で仕上げ、一面だけ淡い青をアクセントにしました。
項目 | 内容 |
|---|---|
所在地 | 静岡市清水区蒲原 |
建物 | 木造2階建て(室内) |
塗装箇所 | 天井、壁、ふすま |
使用塗料 | アレスシックイ(白)、多機能型水性塗料(青) |
白一色にしなかったことで、漆喰のやわらかさに、かわいらしさと新しさが加わりました。
アレスシックイがおすすめな方・場所
- 漆喰の壁にしたいが、費用や工期を抑えたい方
- 本漆喰の壁を改修したい方
- リフォームやリノベーションで部屋の雰囲気を変えたい方
- 和風の住まいや、木を基調にした住まい、ログハウス
- ペット、トイレ、タバコ、ごみなどのにおいが気になる場所
- 店舗、旅館、オフィス、飲食店
- 保育園・幼稚園、高齢者施設、病院など、衛生面に気を配りたい施設
自分で塗る?プロに頼む?
アレスシックイは刷毛やローラーで塗れるため、DIYで挑戦する方もいらっしゃいます。小さな面積なら十分可能ですが、次のような場合はプロへの依頼をおすすめします。
- 天井や吹き抜けなど、高い場所を塗る
- 部屋全体や複数の部屋をまとめて仕上げたい
- クロスの浮きや下地のひびなど、塗る前の補修が必要
- 外壁や本漆喰の壁など、外部用で施工したい
仕上がりの美しさは、下地処理と、塗りムラを出さない塗り方で大きく変わります。
まとめ:デメリットを知ったうえで選べば、満足度の高い塗料
- アレスシックイは漆喰成分90%以上の塗料で、刷毛・ローラーで漆喰の壁に仕上げられる
- 消臭・抗菌・調湿などの機能があるが、いちばん喜ばれるのは見た目の美しさ
- デメリットは、汚れが落としにくい、クロスより費用が高い、傷やひびが入りやすいこと
- 汚れが気になる場所は、汚れ防止クリヤーとの組み合わせを検討する
小林塗装工業では、アレスシックイを使った内装・外装の塗り替えを承っています。「この部屋に合うか」「クロスとどちらがよいか」といったご相談だけでもお気軽にどうぞ。